キャッシュフロー経営

【認定アドバイザーが解説】人気の会計ソフトfreeeの機能・使い方

【認定アドバイザーが解説】人気の会計ソフトfreeeの機能・使い方

freee認定アドバイザーの古藤です。

今回はクラウド型の会計ソフトであるfreee(フリー)は、充実した機能と直感的に操作できる使いやすさから個人事業主や企業の経理担当者にも人気の高いサービスです。

個人事業者向けのプランと法人向けのプランが用意されており、それぞれ利用できる機能や料金が異なります。

freeeで利用できる機能や使い方・方法を2022年調査版としてについて紹介します。

古藤 靖憲

株式会社Balance Network / freee認定アドバイザー3名在籍

税理士事務所で財務会計の道を歩んで10年、「企業にとってあるべき社外パートナーの役割とは?」を追求し続け、「その会社が永続的に成長し続けることのできる財務環境を整えること」がその答えであると、31歳のときに独立し、株式会社バランスネットワークを設立。

クラウド型会計ソフトの特徴

クラウド型会計ソフトの特徴

クラウド型の会計ソフトは、オンライン上のアプリを利用するため、そのデータはオンライン上に保存されています。

従来の形式であるインストール型のソフトは、インストールしたパソコンでなければ使うことができません。

そのため、インストールしたパソコンが故障した場合は、保存していたデータまでも破損するリスクがあるなどのデメリットがあります。

クラウド型であれば、パソコンのほかにもスマートフォンやタブレットからも利用でき、使っているパソコンが故障してもデータは安全に保存されています。

コストの低減

クラウド型の会計ソフトが選ばれやすい理由のひとつが導入コストの安さです。

可能な限りコストは削減したい中、パッケージ販売されているインストール型のソフトでは機能や利便性に満足できなかった場合、投資が無駄になってしまうことがあります。

クラウド会計ソフトの場合は、トライアル期間に無料で使用できるほか、月額制なので万が一の場合でも利用を停止すればその後のコストを削減できます。

freeeは30日間のトライアル期間が設定されており、その期間に機能や操作性を確認することができます。

URLリンク設置⇒バランスネットワーク申込フォームor freee商品ページ

完全無料ソフトとの違い

クラウド型の会計ソフトには完全無料で利用できるものもあります。

しかし、機能制限がついているものや、サポートが受けられないものが多いのが実情となっています。

経理や会計業務における最低限の機能は利用できても、データの出力数や仕訳件数に制限がある場合や、チャットやメール、電話などによるサポートが一切受けられないものも少なくありません。

会計の初心者である場合や、専門的な知識を要する業務の場合、業務が行き詰ってしまうとサポートが必要になり、最終的に機能やサポートが充実した有料のソフトに乗り換えることになります。

事業規模を問わないfreee

クラウド会計ソフトは、個人事業者に特化したものや法人向けに特化したものなど、規模によってユーザー数にバラつきがあります。

しかし、freeeは、個人事業者や法人問わず選ばれています。

フリーランスのライターやフォトグラファー、農業事業者など、多彩なジャンルの個人事業主、スタートアップ企業や小規模企業、上場企業に至るまで幅広い規模のビジネスで使用されています。

freeeの特徴

規模を問わずあらゆるビジネスで利用されているfreeeですが、その機能や操作性について確認していきます。

従来型会計ソフトとの違い

従来の会計ソフトでは、帳簿付けから決算書の作成・申告までがサービス提供範囲となっており、記帳の事前段階である経理業務については範囲外となっていることが多いです。

そのため、エクセルなどで作成したデータの取り込みや証憑などの紙を見ながら会計ソフトへ転記する必要があります。

それに対してfreeeは、従来の会計ソフトのサービス範囲に加えて請求書作成や経費精算など、記帳の事前段階にあたる経理業務もサービスに含まれているため、経理から会計までを繋げて効率化できるソフトとなっています。

記帳の種類

従来の会計ソフトでは、借方と貸方に勘定科目や金額を入れる振替伝票形式で記帳を行うことが一般的でした。

freeeの場合は一部を除いて振替伝票形式で記帳することは殆どありません。

Excelインポート機能ではExcelで作成したデータをfreeeにインポートできます。会計ソフトの導入以前に作成したデータを利用し、会計ソフト上の入力作業を省略することができます。

ファイルボックス機能ではレシート類をスキャナーやスマホでスキャンしてfreeeに取り込むことができます。証憑紐付入力で仕訳登録が効率化できます。

連続取引登録機能では出納帳形式で手入力ができます。ほかの会計ソフトと同感覚で入力が可能となっています。

自動で経理機能では明細取込を行い、仕訳登録を自動化できます。

自動で経理

freeeには「自動で経理」という機能が搭載されています。

金融機関のデータを自動取込&仕訳してくれる機能となります。

銀行・カードWEB口座の情報を入力するだけで、WEB口座と同期されている情報をもとに自動で勘定項目を推測、仕訳の作成を行います。

あとは同期された仕訳が合っているかを確認するだけです。手間のかかる手作業を行うことなく、自動入力してくれます。

簡単な操作性

簡単な操作性

シンプルなデザイン設計と項目ごとの色付けなどにより、見やすく使いやすいものとなっています。

表計算ソフトの基本機能さえ使うことができれば、誰でも直感的に操作できます。

セキュリティ

freeeはクラウド型の会計ソフトのため常に最新版のソフトを利用できます。

クラウドにデータを保存するという特性上、情報漏洩などのリスクも気になりますが、freeeは入力された重要な情報を暗号化して保護・保存してあるほか、通信には金融機関と同等のセキュリティレベルの暗号通信を採用するなど、セキュリティ体制は整えられています。

企業が定めた個人情報保護体制が経済協力開発機構のプライバシーガイドラインに準拠しているかなどを審査・認定する機関であるTRUSTeによる認証も取得しています。

法改正にも即時対応可能

消費税率や軽減税率の変更、税制改正、法令改正などもオンライン上のアップデートにより即時対応することが可能となっています。

リアルタイムでの経営状況の判断と分析

freeeでは、経営状況を把握するための帳簿やレポートを自動作成できます。

売掛・買掛のレポートや、収益、費用、損益、資金繰りなどの実績管理、月次推移、試算表、仕訳帳、総勘定元帳などの会計帳簿までスタンダードな機能として利用可能です。

経営状況を数字やグラフで確認することができ、今後の経営判断に役立てることができます。

税理士とのデータ共有

freeeには、自社アカウントに税理士や会計士を招待する機能があります。

税理士・会計士と連携後にログインすれば、アドバイザーとユーザーという立場で情報共有が可能となります。

税理士は常に顧問先の仕訳を確認しつつ、記帳のチェック、指導、記帳代行、税務相談、決算申告の代行などサポートしてくれます。

スマホアプリで経理業務

freeeにはスマホアプリも用意されています。スマホアプリの場合、アプリケーション自体はインストールする必要がありますが、サービス自体はオンラインのため、外出先でも経理業務が行えるようになります。

職場に戻ってパソコンで作業することなく、レシートをスマホのカメラで撮影し、データ取込ができるため、領収書の処理も簡単かつ効率的に行えます。

確定申告が楽になる

freeeの確定申告は、各ステップを進めるだけで簡単に申告書を作成、提出できるようになっています。

電子申告にも対応しているため、家にいながら完了させることも可能です。

事業内容や自身の基本情報を入力し、取引・開始残高・固定資産などが正しく帳簿付けされているかを確認します。ここで追加・修正したい項目は、登録画面からすぐに操作できます。

確認が終わったら、一問一答式で質問に答えていきます。必要があれば項目の入力を行います。

ここまで操作すれば、自動的に確定申告書類が作成されます。freeeは白色申告に加えて青色申告にも対応しています。

作成された書類は、プリントアウトやそのまま電子申告することも可能です。

法人では決算が楽になる

経理が複雑な法人の場合も、経理処理さえ行っておけば決算書作成ボタンを押すだけで即座に決算書を作ることができます。

法人税申告まで行えるため、経理作業にかかる時間を大幅に削減できます。

freeeのプラン お試し期間

freeeには30日間の無料お試し期間が設定されています。

freeeの公式サイトからアカウントを登録後、無料体験を始めることができます。

サポートは無く、データの閲覧や入出力数に制限が設けられていますが、各プランのほぼ全ての機能をお試しで利用できます。

お試し期間中は予約制で、導入コンサルトによる使い方・デモを受けることができます。

お試し期間後

お試し期間の30日間が経過すると、自動的に機能制限の設けられた無料プランに切り替わります。

正式に導入したい場合は、アカウントにログイン後、クレジットカード等による支払で料金プランに切り替えることができます。

法人向けのプラン

freeeでは、法人向けのプランとして4つの料金プランが紹介されています。

ミニマムプラン

年間23,760円、月払いの場合は月額2,380円で利用できるプランです。

決算書類の作成と効率的な記帳ができる必要最小限の内容となります。

ミニマムプランでも一般的な会計ソフトの基本的な機能は一通り入っており、見積書や請求書の作成も簡単に行えます。

ネットバンキングやクレジットカードの明細からの仕訳作業も楽に行えます。

小規模な法人における会計ソフトの導入や、決算書類を手軽に作成したい、記帳を楽に行いたいと考えているユーザーにおすすめのプランです。

ベーシックプラン

年間47,760円、月払いの場合は月額4,780円で利用できるプランです。

freeeでは最も利用者が多いプランで、ミニマムプランの全機能が使えます。さらに請求書の定期・一括請求機能や従業員の経費精算機能、電話サポートなど、より効率的な会計処理が可能となります。

中小企業の経理部署や、会計ソフトで経理の効率化を図りたい経営者、経理業務のスリム化を検討している経理担当者などにおすすめのプランです。

プロフェッショナルプラン

年間477,600円、月払いの場合は月額47,760円で利用できるプランです。

ベーシックプランのすべての機能に加えて、リアルタイムでの予実管理が行えます。

ワークフロー機能のほか、複雑な部門設定、申請経路の設定など、ペーパーレス化を推し進めるfreeeのハイエンドなプランです。

会計ソフトを通じて社内全体で経理の効率化に取り組みたい場合や、抜本的な経営改革を考えている方などにおすすめのプランです。

エンタープライズプラン

エンタープライズプランの場合、問い合わせにより個別に見積もりが提案されます。

プロフェッショナルプランまでとは異なり、内部統制やアクセスコントロールができる監査対応に適したプランとなっています。権限設定できる機能は約50種類あり、担当者別に機能を設定することで、不正ログイン等による情報漏洩を防止できます。

申請業務の効率化、経営分析をデータで確認したい大企業や上場準備中の企業、監査対応が必要な法人、外部からの不正ログイン対策を行いたいユーザーに適したプランです。

個人事業主向けの料金プラン

個人事業主のプランとして3つのプランが用意されています。

スタータープラン

年間11,760円、月払いの場合は月額1,180円で利用できるプランです。

freeeの有料プラン中、最安のプランとなっています。

個人事業主の経理に必要な会計ソフトの機能全般に対応しており、確定申告書類の作成と出力、取引記録からの帳簿作成と出力も可能です。

スモールビジネスで求められる記帳業務と確定申告の処理はスタータープランで完結できます。領収書の写真から仕訳データの自動取得機能には月5枚などの制限が設けられているものもあるので確認する必要があります。

会計ソフトを検討中の個人事業主や会計ソフト初心者、経理は確定申告と記帳業務がメインといった方におすすめのプランです。

ただし、電話サポートを受けられないことには注意が必要です。

スタンダードプラン

年間23,760円、月払いの場合は月額2,380円で利用できるプランです。

個人事業主における経理業務をすべて行えるプランです。個人事業主向けにfreeeが推奨しているプランとなります。

スタータープランで制限された機能を使いたい場合や、取引品目数や売上が増えたことによって経理をさらに効率化した場合におすすめのプランです。

こちらも電話サポートを受けることはできなくなっています。

プレミアムプラン

年間39,800円で利用できる個人事業主向けのハイエンドなプランです。

月払いで利用することはできません。スタンダードプランまでは利用できなかった電話サポート、税務調査サポート補償が設定されています。

まとめ

freeeには事業規模や利用目的に応じた料金プランが設定されています。

自社の業務を効率化させるためのプランを選択する必要があります。

株式会社バランスネットワークは各種経営相談を受け付けています。

また、キャッシュフロー経営に特化した活動を行っています。

会社の目的を明確にし、キャッシュフロー利益を確保するための計画立案から実行までのチーム構築と運用サポートを行います。

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